
体が丈夫で、他の熱帯魚と混泳がしやすいことから飼育を始める方が増加しているコリドラス。
このページではコリドラスが死んだら行うべき手順や、遺体を供養する方法について具体的に解説します。
初めにコリドラスが本当に死んでいるか確認する

コリドラスは水槽の底を泳いでいることが多い熱帯魚です。
そのため、飼育環境やコリドラスの種類によっては死んでいるかどうか判断するのが難しいかもしれません。
コリドラスの生死を見分けるには、まず外見をチェックします。
生きたコリドラスは本来の色艶を保っており、ヒゲやエラも動いていますが、死ぬと色が褪せたり黒ずんだりし、ヒゲやエラの動きも止まります。
熱帯魚用のネットを使ってコリドラスの体に触れ、刺激への反応も確認しましょう。
生きていれば触れると反応しますが、死んでいる場合は無反応です。
また、死んでから数時間が経過すると体が硬直し、ネットで触れると石のように転がってしまう場合もあります。
コリドラスが死んだら速やかに水槽から取り出す

コリドラスが死んでいるのを確認したら、まず清潔な網を使って速やかにコリドラスを水槽から取り出します。
これは水質の悪化を防ぐためだけでなく、もし感染症が死因だった場合、他の魚への感染を防ぐためです。
取り出したコリドラスは、一時的に清潔な容器に移します。
次に、亡くなったコリドラスの状態を注意深く観察しましょう。
体表の変色や傷、むくみなどの異常がないかチェックします。
これは死因を特定し、同じ水槽で飼育している他の魚たちへの対策を講じるために必要な情報となります。
コリドラスを取り出した後、水槽内の環境を整えることが重要です。
水質の急激な変化がコリドラスの死因である可能性もあるためです。
必要に応じて部分的な水換えを行い、水質を安定させます。
他の熱帯魚も同じ水槽で飼育していた場合は、他の熱帯魚の様子も注意深く観察します。
普段と異なる行動や、ストレスのサインが見られないかチェックします。
特に、同じ種類のコリドラスを飼育している場合は、より慎重な観察が必要です。
死んだコリドラスの供養方法を気持ちに合わせて選ぶ

コリドラスの遺体を供養するときは、飼育環境や自身の価値観に合った方法を選ぶことが重要です。
・燃えるゴミに出す
燃えるゴミとして処分する方法は、最も手軽で現実的な選択肢です。
コリドラスの遺体をビニール袋に入れ、生ゴミと同じように処分することで、悪臭を防ぎつつ衛生的に対処できます。
また、この方法はコリドラスの遺体に残った細菌が広がるリスクが少なく、最終的に火葬されるため、実は環境にも優しい面があります。
しかし、大切に育てていたコリドラスを「燃えるゴミ」として処分することに感情的な抵抗を感じる飼い主様も少なくありません。
大切に育てた魚をゴミとして扱うことに悩む場合は、ペット火葬サービスの利用も検討すると良いでしょう。
・ペット火葬サービスを利用する
ペット火葬サービスを利用すれば、人間と同じように感謝の気持ちを伝えてお別れができます。
まずはペット火葬業者に連絡し、小型熱帯魚の火葬に対応しているか確認しましょう。
小型の熱帯魚の遺骨をきれいに残すには高度な技術が必要なため、業者によっては対応が難しいと断られてしまう場合があります。
コリドラスの火葬を依頼する業者を選ぶ際は、ホームページに掲載されている火葬事例をチェックするのがおすすめです。
特に熱帯魚や金魚の火葬事例がある業者であれば、安心して依頼できるでしょう。
コリドラスの火葬後に遺骨を引き取って供養したい場合は、個別火葬を選択してください。
個別火葬では人間の葬儀と同じように、火葬前のお別れの時間や拾骨まで立ち会うことができます。
火葬後の遺骨は室内に置き、手元供養として保管するのも可能です。
・水槽内に放置する
遺体を水槽内の他の生き物やバクテリアに分解させる方法です。
チェリーシュリンプやラムズホーンなど、死骸を迅速に処理できる生き物を混泳させると遺体を食べてしまいます。
また、一緒に飼育していたコリドラスも遺体を食べます。
遺体が他の生き物の糧となるため、自然葬として心理的な負担が軽減できます。
水槽内に放置する場合は大型の水槽やろ過能力の高いフィルターを使用し、水質悪化を防ぐ必要があります。
コリドラスの遺体を埋めたり、川や海に流さないようにする

埋葬する死骸を土に埋めて自然に分解させる方法は、ペットの供養として心理的満足感を得やすい選択肢です。
しかし、公共の敷地に埋めることは法律で禁止されており、ご自宅のお庭であっても海外産の熱帯魚が保有する未知の菌が土壌や周囲の環境に悪影響を与える可能性があります。
また、十分に深い穴を掘らないと、猫やカラスといった動物に掘り起こされてしまう危険性があります。
川や海に遺体を流すのも生態系を破壊してしまう可能性があるため絶対にやらないようにしてください。
まとめ
まずは生死を確認し、水槽から取り出して他の魚への影響を最小限に抑えます。
遺体は燃えるゴミとして処分する、ペット火葬サービスを利用する、または同じ水槽内の生き物に分解してもらうなど、飼い主様の価値観に合った方法を選択してください。
埋葬や川・海への放流は自然の生態系を破壊してしまう可能性があるため避けてください。
どの方法でも、最後までコリドラスに感謝と敬意を持ってお別れをしましょう。