愛らしい姿で私たちの生活に彩りを添えてくれるリス。
特にシマリスは、その愛くるしい表情と賢い性格から、多くの方に愛されているペットです。
しかし、大切にお世話をしていたリスとも、いつかはお別れのときを迎えることになります。
突然のお別れに戸惑わないよう、また最後まで愛情を持って送り出せるよう、リスが死んだら行うべき確認の手順と安置方法、葬儀方法についてご説明します。
初めにリスが疑似冬眠をしていないか確認する
リスが寒い環境で動かなくなってしまった場合、疑似冬眠をしている可能性もあります。
リスをはじめとする一部の小動物たちは、自然界では気温が5℃付近まで低下すると冬眠を始めます。
ペットとして飼育しているリスにおいても、この本能的な反応は残されており、環境温度の急激な低下やストレス要因により、擬似冬眠状態に陥ることがあります。
擬似冬眠はペットとして飼育されているリスの場合、十分な準備期間を経ていないため、体力を消耗して死亡してしまう危険性があります。
万が一、リスが擬似冬眠状態に入っている場合は、速やかに体を温める必要があります。
ペット用ヒーターやカイロを毛布かタオルで巻き、リスをその上に乗せます。慌てて高温でリスを温めないようにしましょう。
リスが意識を取り戻したら、すぐにかかりつけの獣医師による診察を受けましょう。
リスが死んだら体をきれいにして安置をする
残念ながらリスが息を引き取っていた場合、まず必要なのは遺体の安置です。
リスの死亡を確認したら、まず遺体を清潔な布で優しく包み、涼しい場所に安置します。
リスの遺体は、死後2〜3時間程度で死後硬直が始まります。
死後硬直が始まる前に自然な姿勢に整えておくことで、より美しい状態で最後のお別れができます。
リスの口や肛門が汚れている場合は、タオルなどでやさしく拭いてあげましょう。
遺体の保管には、清潔な箱やケースを使用します。
底に吸水性の高い新聞紙やタオルを敷き、その上に遺体を安置します。
夏場は特に腐敗が進みやすいため、保冷剤やドライアイスを使用して温度管理を行います。
保冷剤が直接遺体に触れないよう、タオルなどで包んで使用してください。
リスの火葬・供養方法を選ぶ
リスの遺体の供養方法には、主に火葬と土葬の二つの選択肢があります。
リスの土葬は、火葬と比べて費用面で経済的な葬儀方法です。
しかし、適切な配慮と準備なしには様々な問題を引き起こす可能性があります。
まず、土葬は必ず私有地内で行う必要があり、公共の場所での埋葬は法律違反となります。
また、浅い埋葬は腐敗による悪臭や害虫の発生、さらには野生動物による掘り返しなどの問題を引き起こす可能性があります。
これらのトラブルを防ぐためには、1〜2メートルの十分な深さの穴を掘り、石灰を使用して防臭対策をして埋葬する必要があります。
近隣住民への配慮を忘れずに、大切なペットを丁重に弔うことが望ましいでしょう。
火葬は費用が掛かりますが、悪臭や害虫の発生によるトラブルを発生させない葬儀方法です。
専門の火葬施設で行われる火葬では、遺骨として形に残すことができ、その後の供養も可能です。
火葬には合同火葬と個別火葬があり、個別火葬では立ち会いの有無も選択できます。
小動物専用の火葬炉を備えた業者であれば、リスのような小さなペットちゃんでも丁寧に火葬してもらえます。
リスの火葬方法には、主にペット霊園、自治体、移動火葬車での火葬の3つの選択肢があります。
ペット霊園は火葬から納骨まで一貫したサービスを提供しています。
お棺や骨壷などの物品の手配に加え、初七日・四十九日・一周忌法要といったペット供養のオプションも用意されており、総合的なサービスを重視する飼い主様に向いています。
一方、自治体での火葬は、大切なペットであっても一般廃棄物として扱われ、他の亡くなったペットちゃんと火葬されます。
一匹ずつコストを抑えているため安い費用で葬儀が行えますが、遺骨の返却は行われないため、内容をよく確認したうえで選択する必要があります。
移動火葬車では、自宅前や駐車場など飼い主様が希望する場所で火葬ができます。
事前に希望を伝えていればお骨上げまで立ち会いもできますので、時間のない忙しい飼い主様や思い出の場所で最後のお別れを行いたい飼い主様に適しています。
ただし、業者やプランによってはご遺骨が返却されない場合や、小動物の火葬に対応していない場合もあるため、事前にプラン内容や対応しているペットちゃんの種類について確認する作業が必要になります。
・ペット火葬業者を選ぶときの注意点
ペット火葬業者を選ぶ際は、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、小動物の火葬実績があるかを確認します。
リスのような小型のペットちゃんの火葬には特別な技術と設備が必要です。
また、一緒に火葬する副葬品についても確認しておきましょう。プラスチックなどの燃えにくい遺品は一緒に火葬ができない場合があります。
リスが大好きだったおもちゃなど、遺品を一緒に火葬しても問題ないかスタッフに確認しておきましょう。
リスが死んでしまった後の心の整理方法
大切なリスとのお別れは、深い悲しみを伴うものです。
この感情は自然なものであり、時間をかけて向き合うことが大切です。
思い出の品や写真を大切に保管したり、供養を続ければ、少しずつリスがいなくなった悲しみを整理できるでしょう。
また、新しいリスを迎えることを考える飼い主様もいらっしゃるでしょう。
これは決して故人となったリスを忘れることではありません。
十分な心の整理ができているのであれば、新しい家族を迎える決断をするのも問題ありません。
まとめ
リスとのお別れはとてもつらい経験ですが、心のこもった供養を通じて、悲しみを感謝の思いに変えてお見送りをしてあげましょう。
大切なリスにふさわしいお見送りをするために、お見送りの方法や供養の方法をしっかりと考え、一つひとつ丁寧に向き合いましょう。
そして、お別れの後もリスとの思い出を大切にしながら、その存在を心に抱いて生きていくことで、絆はこれからも変わらずあなたの中で輝き続けるはずです。