小型犬は死ぬ前に「呼吸の乱れ」や「体臭の変化」などの変化が現れます。
特に呼吸の乱れは、愛犬の寿命が近いことを示す「チェーンストークス呼吸」と呼ばれる症状である可能性があります。
愛犬が死ぬ前に飼い主様ができることの選択肢はたくさんあります。
しかし、まずは愛犬のため、そして自分のために最適な方法を選ぶようにしましょう。
このページでは小型犬が死ぬ前に見せる症状と、見送り方について紹介します。
小型犬が死ぬ前の行動
小型犬が死ぬ前には体調を崩したり、食欲が急激に落ちるなどの症状が見られます。
呼吸が乱れる
寿命が近づいた犬は呼吸が大きく乱れることが多いです。
特に「深い呼吸から浅い呼吸になり、その後無呼吸になる」のようなサイクルを繰り返している場合は注意が必要です。
この呼吸は「チェーンストークス呼吸」と言い、数時間で死亡するケースが多いためです。
ご飯を食べない・水を飲まなくなる
死ぬ前には食欲がまったく無くなり、ご飯を食べなくなる犬も多いです。
心配になるかもしれませんが、無理に食べさせるのはよくありません。
愛犬の食欲がない場合は、水をシリンジなどで飲ませる程度でも問題ありません。
臭いが変化する
犬が死ぬ前には体臭が変化します。
具体的には酸っぱいような臭いや腐敗臭のような、以前の愛犬からはしなかったような臭いが漂うようになります。
これは唾液の分泌が減ることによる口臭や体の機能が弱まったことによる老廃物の臭いなど、様々な原因が考えられます。
原因を特定するのは難しいですが、臭いは愛犬の最期が迫っていることを判断する材料になります。
死ぬ前の愛犬にできること
愛犬が幸せな気分で寿命を迎えられるよう、飼い主様は「辛さを和らげてあげる」「看取る準備を整える」ことの2つを進めてあげるのがおすすめです。
治療
死期が近づいている愛犬が少しでも快適に過ごせるように、動物病院で適切な治療を受けることもできます。
これは「緩和ケア(ターミナルケア)」と言い、愛犬が抱えている苦しさを治療で和らげることです。
この治療にはペットちゃんのQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を上げて、旅立つまでの時間をゆっくりと過ごしてもらう意味があります。
看取るための準備を整える
病院で治療を受け、抱えている痛みや苦しみを和らげることも、愛犬への愛情表現です。
しかし、愛犬の体調によっては残りの寿命を慣れ親しんだお家で過ごさせるのも有効です。
その際には愛犬が過ごしやすいように、環境を整えてあげてください。
症状 | してあげたいこと |
寝たきりになった | 床ずれ対策にクッションの上に寝かしてあげる |
発作やけいれんが起きている | ぶつかってケガをしないように物をどける |
そばにいてあげる
旅立つ愛犬が求めるものはわかりません。
しかし、大好きな飼い主様がそばにいないことを寂しがるのではないでしょうか。
犬は亡くなる直前まで聴覚が残るそうです。
愛犬に伝えたい言葉があれば、愛犬が旅立つまでしっかりと伝えてあげてください。
小型犬を見送るために必要な準備
愛犬を見送るために必要な準備は、大まかに「棺の準備」と「火葬先を選ぶ」ことの2点。
亡くなってから慌てないように、早めに決断・準備しておくことで丁寧にお見送りできます。
「棺の準備」
犬の棺はダンボールなどの容器にペットシーツを敷くことで作ることができます。
しかし、愛犬のためにしっかりした棺を用意してあげたい場合は通販などを利用して専用の棺を用意してあげるのもおすすめです。
「火葬先を選ぶ」
小型犬の場合は「自治体」「ペット火葬業者」の2つから火葬先を選びます。
大まかに「値段」「お骨の扱い」に違いがあるため「火葬だけを安価で済ませたい場合は自治体」「きちんと葬儀をしたうえで、お骨を供養したい場合はペット火葬業者」で判断することをおすすめします。
ハピネスは無料相談・お見積もりも承っていますので、まずはご相談ください。
小型犬が死亡した後の安置方法
愛犬が寿命を迎えたら、きれいな姿で見送ってあげられるように遺体を安置します。
まずはペットシーツなどを敷いたダンボールを用意し、棺を作ってあげてください。
愛犬の体勢を整える
愛犬の手足を内側に優しく折りたたみ、丸くなって眠っている時のような姿勢に整えます。
しかし、死後硬直が始まっていて体が固まっている場合は、無理に動かすと遺体を傷めてしまうこともあります。
特に小型犬は骨が細く、老化が進んでいた場合は遺体を傷める原因となる場合も多いです。
決して無理して動かさないようにしましょう。
気になる場合はハンカチやタオルなどで遺体を覆ってあげましょう。
体をきれいに拭いて、棺に納める
愛犬の姿勢を整えたら、体をきれいに拭いてあげてください。
死亡後も愛犬の体からは体液が漏れ出ることがあります。
体に残った汚れを固く絞ったタオルできれいに拭いて、きれいにブラッシングしましょう。
体がきれいになったら遺体を棺に納めます。
その後、遺体のお腹と頭の周りに保冷剤かドライアイスを設置し、火葬まで冷やします。
供養方法を決めて、お見送り方法を選ぶ
遺体をきれいな状態で安置できるのは長くても2~3日程度です。
それまでに火葬の依頼先を選びましょう。
「火葬先を選ぶ」
小型犬の火葬先は「自治体」と「ペット火葬業者」の2つから選べます。
小型犬の場合はお住まいの自治体に火葬を依頼することもできます。
しかし、自治体の火葬は安価で依頼できるメリットがある代わりに返骨されないデメリットがあります。
対するペット火葬業者は返骨や供養の相談など火葬から火葬後の対応まで依頼できる代わりに、自分が希望する条件・金額の業者を探す手間がかかります。
ハピネスでは棺となるバスケットケースやお花の準備も取り扱っていますので、必要な場合はご相談ください。
ご相談は無料で承っていますので、その他にも不安なことがあればご相談ください。
愛犬の火葬後に必要な手続き
犬の場合は死亡から30日以内に「死亡届の提出」「マイクロチップの登録解除」が必要です。
もし忘れていた場合は20万円以下の罰金を科せられる可能性があるので注意してください。
「申請はいつ頃にすればいい?」
これらの申請は「愛犬の死亡確認から30日」の期限内であればいつでも行えます。
そのため、愛犬の火葬・葬儀が終わり、落ち着いてからでも問題ありません。
自治体によってはマイクロチップの登録解除をすることで死亡届の提出は不要になることもあります。
そのため、細かい申請場所やルールはお住まいの自治体のホームページを確認するのがおすすめです。
また、マイクロチップの登録解除に関しての情報は以下のページにまとめていますので、参考にしてください。
まとめ
愛犬は寿命を迎える前に「呼吸の乱れ」「食欲がなくなる」など、普段とは違う行動を取ることが多いです。
その際に飼い主様は「病院で治療し、苦しみを和らげてあげる」「家で最期を迎えさせてあげる」など、お見送りに関する選択を迫られることがあります。
その場合は、これまで愛犬と暮らした経験から最適な方法を判断してあげましょう。
その時は迷うかもしれませんが、愛犬のことを考えて下した決断に自信を持ち、納得できる方法で送り出せるようにしてあげてください。