ペット火葬・葬儀業者の開業を検討している方は、開業資金や月の収支など、お金について不安を感じる方が多いのではないでしょうか?
そのような方は「開業に必要な費用」や「1ヵ月の収支」など、具体的な金額がわかれば安心して計画を練ることができるはず。
このページでは、数多くのペット葬儀業者の開業を支えてきたハピネスの事例を元に、開業までのお金や知っておきたいことをご紹介します。
開業までに必要な準備、開業後の1日の流れをイメージすることで、自信を持って開業できる助けになれば幸いです。
ペット葬儀社を始めた場合の月収目安は90万円
ペット火葬・葬儀業者を開業した際の月収は90万円程度と想定できます。
ただし、月収は地域によって変動します。
さらに実際は諸経費も考慮する必要があるため、概算となることには注意してください。
開業後の1月分の収支
今回は次の条件で勤務した場合と仮定します。
・雇用形態:ハピネスの直営店に加盟
・勤務日:週5日フルタイム(月22日)
・1日の依頼対応数:3件
・1件の単価:24,000円
科目 | 金額 | 内訳 |
売上(月) | 1,737,000円 | ・火葬代金 1,584,000円 ・メモリアルグッズ※1 158,400円(売上の10%) |
広告料 | 400,000円 | ・送客手数料 ・サイト制作費等 |
諸経費 | 400,000円 | ・火葬車リース料金+保険料 ・燃料費や部品の取り換え |
粗利 | 937,000円 | 売り上げから広告料・諸経費を引く |
・月66件の問い合わせに対応したと想定 ※1 ハピネスが販売しているお見送りや供養の品のこと |
火葬車1台が1日に対応できる火葬件数は最大で3件が限度です。
ハピネスが公開している「火葬事例」を確認すると、犬・猫の火葬は1件につき平均1時間30分~2時間程度かかることがわかります。
この時間には火葬に加えて火葬炉のクールダウン、返骨の時間も含まれています。
目安ではありますが、火葬車1台で対応すると3件対応した時点で夕方になります。
さらに、実際は依頼場所への移動時間が必要であり、毎日コンスタントに3件依頼があるわけではないことも覚えておく必要があります。
ペット火葬の開業費は400万円が目安
開業を検討するにあたり、一番気がかりな点は開業費の捻出ではないでしょうか。
一例ですが「ハピネスの直営店に加盟して開業」と仮定した場合、必要な金額はおよそ400万円です。
・雇用形態:ハピネスの直営店に加盟
・新車のキャラバンを6年のリース購入したと仮定
科目 | 予算額 | 概要 |
火葬炉 | 3,500,000円 | 1年間の保証を含む |
車両代(一ヵ月分) | 116,000円 | 6年間のリース購入 (維持費込み) |
オプション追加 | 追加内容によって変化 | アラウンドビューモニターなど |
オプションとは車内の装飾や、アラウンドビューモニターや耐熱カーテンの設置です。
オプションを追加し、火葬炉と車両代を支払うと、開業費はおよそ400万円前後となります。
開業費の見積もりをより詳しく把握したい場合は、ハピネスまでご連絡ください。
心配事や疑問点を解消できるよう、スタッフがご相談に乗ります。
お電話に加えて、メールでのご相談も受付中です。
まずはお気軽にご相談ください。
ペット葬儀社開業に必須なのはお金と火葬車のみ
2024年現在、ペット火葬を始めるために必要な資格はありません。
そのため、極端な例を挙げるとペット葬儀を始めるのに必要なものは資金と火葬車だけです。
開業に必須の資格はない
ペット火葬・葬儀を始めるために必要な資格はありません。(2024年12月時点)
以下のようなペットちゃんの見送りに関する資格はありますが、これはお見送りの正しい知識を得て、より丁寧なお見送りをするためのものです。
動物葬祭ディレクター | ペット火葬管理士 |
・ペットロスなど火葬全体の知識を体得できる ・火葬に関する法律・宗教なども学べる | ・高度な接客のための知識・安全の知識を体得 ・認定後も講習があり、知識を深められる |
これら「知識・技術があって信頼できる業者」としての証明となる資格は、開業時点で取得しておく必要はありません。
※参考サイト
自治体に届け出が必要な場合がある
資格は不要ですが、開業には許可が必要な場合があります。
例として大阪府では新規で火葬車を設置する場合、開業前の二ヵ月前に届け出が必要です。
必要な届け出や対応はお住まいの市町村によって異なるため、事前に確認しましょう。
また、火葬業者の直営店に加入する際は、届け出や許可についても確認しましょう。
※参考サイト
ペット葬儀業ですぐに成功するのは難しい
ペット火葬・葬儀業者は必須の資格がなく、参入のハードルは低いです。
しかし、ペット火葬・葬儀で安定した収入を得られるようになるには、時間をかけて信頼を積み重ねる必要があります。
副業ではなく本業として始めることを推奨
ペット火葬は基本的に飼い主様の希望の時間にあわせて行う必要があります。
そのため、副業として取り組む場合は、依頼に対応しにくくなる可能性があります。
きっちりと収益を得たい場合は、本業としてフルタイムで勤務することがほぼ必須です。
需要は高いが、依頼されるかは別問題
「ペット火葬業者は需要が高い業種」という話を聞いたことはないでしょうか?
その背景には2020年から2023年にかけての行動制限に伴いペットを迎える家庭が増えた「第4次ペットブーム」の影響が挙げられます。
厚生労働省が発表している「都道府県別の犬の登録件数」※2でも、東京都内で暮らす犬の登録数が年々増加していることを確認できます。
家族として迎えたペットちゃん達を丁寧に見送るために、ペット火葬・葬儀業者の需要は今後ますます高まっていくことが期待されます。
・需要が高い分、競合も多い
ペットちゃんの数が増えて需要は高まっていますが、それは競合他社にとっても同じです。
また、参入のハードルが低いため、火葬・葬儀業者の数は全国的に増加しています。
しかし、依頼されるのは実績があり、すでに信頼を得ている既存業者が中心です。
新規業者はなかなか仕事を取れないのが現実です。
手が回らない部分は開業サポートを受けよう
継続的に依頼を受けられるように、既存業者による開業サポートを受けるのがおすすめ。
開業サポートを受けると、以下に挙げる集客のために必要なことをすべて任せられます。
特に、集客手段の確立は重要です。
ペット火葬・葬儀業者を探す際は、インターネットで検索する方法が一般的です。
そして、多くの場合、1番最初に目についたサイトが選ばれます。
検索順位が低いと存在も知られないことがほとんどです。
しかし、上位に表示されるサイト作成と運営には知識が必要なうえ、時間もかかります。
必要なことをまとめて任せられることは、信頼され選ばれる業者になるための近道です。
その他にも開業に関して懸念点や依頼したいことがある場合は、ハピネスにご相談ください。
ご相談は無料で承ります。
※2 参考サイト
「都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(平成26年度~令和5年度)」厚生労働省
ハピネスの実体験から学ぶ、ペット葬儀社開業前に知りたいこと
ハピネスのスタッフから聞いた、ペット葬儀業者に参入した後に必要な要素を紹介します。
開業後の生活をイメージするのに役立ててください。
1日のスケジュールには変更が多い
ペット葬儀業者の1日の流れを整理すると以下のようになります。
1日のスケジュールの例 | |
9:00 | 備品の積み込み スケジュール確認 |
10:00~12:00 | 1件目の依頼対応 |
13:00~15:00 | 2件目の依頼対応 |
16:00~17:30 | 3件目の依頼対応 |
17:30~18:00 | 終業準備(終業後に 合同火葬を行うことも) |
火葬は状況に応じて対応する必要があります。
そのため、終業時間がずれることも多いです。
その他にも火葬に時間が掛かる、飼い主様がペットちゃんとゆっくり最後の時間を過ごしたいと希望されているなど、様々な要因で終業時間が押していくことがあるようです。
ただし、依頼が多い場合は合同火葬を早めに行うなどの方法で調整することもあります。
そのため、深夜まで及ぶ作業は少ないと考えていいでしょう。
思った日に休みが取れない可能性がある
ペット火葬・葬儀業者に参入する際は、休業日についても考慮して選ぶのがおすすめ。
ハピネスでは不定休制度を採用しています。
不定休の仕事は「家族と休みをあわせにくい」「希望日に休みが取れない」こともあります。
小さいお子様がいる、事情があって決まった日に休みたい方にはデメリットになります。
暑さ対策と体調管理
ペット葬儀には体力を使う作業も多いです。
体調管理には特に気を付ける必要があります。
暑さに注意
火葬・葬儀は屋外で行うため、夏場はかなりの暑さの中で作業する必要があります。
また、火葬の様子を覗き窓から確認する場合や、クールダウン中の火葬炉の熱気など、火葬と暑さは切り離せません。
そのため、暑さに弱い方は注意が必要です。
腰痛に注意
勤務中は車内で過ごすことも多いため、腰痛に注意が必要です。
その他にも火葬炉の手入れやペットちゃんのお骨を拾う作業など姿勢を変える場面も多いため、体を大切にする必要があります。
常に最新の情報を把握しておく必要がある
開業して終わりではなく、続けていくために常に知識を取り入れていく必要があります。
そのため、開業後も新しい情報を仕入れるなど勉強・情報収集が必要になります。
例として「飼い主様の宗派に沿った対応ができるように宗教の勉強」「活動する場所での規制や条例」など、幅広い知識が求められます。
慣れるまで火葬車の運転は大変
火葬車はキャラバンなどワゴンタイプのものが多いです。
普通車より車高が高く、運転の感覚が異なるため、慣れるまでは時間がかかります。
その他にも、訪問火葬の際には家の前までペットちゃんを迎えに行きます。
特に住宅街の場合はお家に行くまでに細い路地を通る必要があるなど、運転技術を求められる場面も考えられます。
運転が苦手な方は慣れるまでが大変です。
コミュニケーション能力が最重要
ペット葬儀は飼い主様のご要望や、悲しい気持ちに寄り添って進める必要があります。
そのため、飼い主様との対話が大切です。
特に、突然の別れで心の整理がついてない方に寄り添って支える場面は多いはず。
1人だけで完結する仕事ではないことを覚えておいてください。
まとめ
ハピネスの直営店に加入して開業すると想定した場合、知っておきたいことは以下の3つです。
・開業費はおよそ400万円
・儲かる業者になるためには本業として始めることを推奨
・「暑さによる体調不良」「ワゴンタイプの車の運転や飼い主様とのコミュニケーション」など開業後のこともイメージしてみることが大切
ペット火葬ハピネスは火葬車に関する疑問点の解消に加えて、開業に関するご質問にも対応しますので、遠慮なくご相談ください。