飼い主様にとって、ペットちゃんは家族同然の存在です。
天国へ旅立つ前に、何か伝えたい気持ちになるのは自然なことでしょう。
ペット火葬の際に手紙を一緒に入れられることはご存知でしょうか。
手紙を書いて添えてあげれば、言葉では伝えきれなかった感謝の気持ちも伝えられます。
このページでは、ペット火葬に手紙を添えるときの注意ポイントや、手紙とあわせて入れる副葬品について詳しく解説します。
ペットちゃんが安心して旅立てるように手紙を書きたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
ペット火葬に手紙は添えられる!添える場合は素材に注意を
ペット火葬ではお花と一緒に、ペットちゃんへの手紙も添えられる場合があります。
かけがえのない家族へ感謝の気持ちと深い愛情を、手紙を通して伝えられます。
また、手紙を書く行為自体が、飼い主様自身の心の整理にもつながります。
ペットちゃんとの出会いからお別れまでを文字に起こすことで、一緒に過ごしてきた気持ちを改めて見つめ直せるからです。
ペットちゃんに宛てた手紙に、今までの思い出や喜びの気持ち、そして寂しさをありのままに綴れば、ペットちゃんの魂は安らかに天国へ旅立ってくれるでしょう。
棺に入れてもいい素材の手紙は?
ペット火葬の際に手紙を入れる場合、素材の選び方が重要になります。
手紙に使われている素材によっては燃やすと遺骨に付着してしまうものがあります。
ラメやシールなどでデコレーションされた手紙は燃えにくく、火葬炉を故障させる原因となる場合があります。
そのためペット火葬で添える手紙は、できるだけシンプルな無地の紙を選ぶことをおすすめします。
プラスチックやビニールの素材が使われている手紙はなるべく避けましょう。
燃えにくい装飾が施されていない素材を使えば、火葬中にトラブルが発生するリスクを抑えられます。
大切なペットちゃんへの思いを手紙に込める際は、素材選びにも気を配りましょう。
ペットちゃんに感謝の気持ちが伝わる手紙の書き方
いざ手紙を書こうとしても、書きたいことがたくさんあってうまく文章にまとめられない方もいらっしゃるかもしれません。
まずは出会ったきっかけからお別れまでの流れを追うように書いてみましょう。
ペットちゃんと過ごせた喜びや、いなくなってしまった寂しさなど、思いついたことは惜しみなく書き連ねていきましょう。
初めての出会いや一緒に訪れた特別な場所、心に残っているできることなど、ペットちゃんと語り合うかのように、思い出話を丁寧に記していきましょう。
うまく思い出せない場合は思い出の写真を見ながら書くと、より鮮明に記憶が蘇り、言葉が思い浮かぶようになります。
また、文章よりも絵を描くほうが得意な方は、似顔絵を書いて手紙に挟むのも良いでしょう。
ペットちゃんに送る手紙として適切なページ数は決まっていません。
長くなっても問題ありませんので、心残りがないように書きましょう。
手紙の他に棺に入れられる副葬品は?金属やビニールは避けて
ペット火葬ではペットちゃんが大好きだったおやつやおもちゃも添えられます。
しかし、金属製品やビニール製品、プラスチック製品は添えられないため注意してください。
お花やご飯、手紙など燃えやすい物は火葬の妨げにならないため副葬品として添えられます。
ただし、素材によっては火葬できない副葬品もあるので注意が必要です。
特に、おもちゃや首輪にはゴムや金属の部品が含まれている場合があります。
取り外せる場合は取り外し、燃えきる部品だけを火葬しましょう。
その他にも金属製品やガラス製品、化学繊維が含まれる雑貨類は、火葬時に燃えきらない可能性があるため火葬できません。
誤って火葬すると遺骨への付着や有害ガスを発生させる恐れがあります。
水分量が多い果物類はそのままだと燃えきらないため、小さくカットしたものを添えるようにしましょう。
しかし、ペットちゃんの体に装着していたマイクロチップは取り除く必要はありません。
環境省動物愛護管理室室長の野村環さんによると、ペットちゃんのマイクロチップは外す必要はなく、火葬される場合はそのままご遺体と共に焼却されると解説されています。
しかしマイクロチップの登録情報は残りますので、お住まいの自治体へ届け出が必要になります。
※参考サイト
「猫のマイクロチップの装着義務化で何が変わる?猫の飼い主が知っておくべきこと」ねこのきもち WEB MAGAZINE
ペット火葬の炉に手紙と一緒に家族写真を入れてもいい?
手紙と一緒に家族写真を一緒に入れても問題ありません。
ペットちゃんが寂しさを感じないよう、「私たちはいつもあなたと一緒にいるよ」という思いを込めて、写真を添える飼い主様もいらっしゃいます。
火葬時に入れた写真と同じものを自宅に飾れば、物理的な距離を超えて常につながっているという感覚を味わえるかもしれません。
しかし、家族の写真を火葬すると、写っている人もあの世に連れていかれてしまうと考えている人がいます。
もちろん、気にならない方もいらっしゃいます。
そのため、家族写真を納めたい場合は必ず家族に確認をとりましょう。
副葬品を添えなくてもペットちゃんに感謝の気持ちは伝えられる
ペットちゃんとの絆は副葬品の有無によって変わるものではありません。
何も添えられなくても気持ちは十分に伝わります。
遺骨をきれいに残すために、何も入れずに火葬を希望される方もいらっしゃいます。
筆者の友人の犬が亡くなったときも、遺骨をきれいに残したいと副葬品を入れずに火葬が行われました。
火葬当日は友人が犬の体を撫でながら、これまでの感謝の気持ちを静かに伝えていました。
思い出の品はなかったものの、ペットちゃんへの感謝の思いは十分に伝わったように見えました。
思い出の品を添えるかわりに、ペットちゃんにたくさん話しかけてあげましょう。
火葬の前後、そして普段の生活の中でも、ペットちゃんへの感謝の気持ちを言葉や行動で表現することが大切です。
火葬を終えて納骨が終わった後は、写真を眺めながら思い出を語ったり、お墓参りをしてあげればペットちゃんも寂しい思いをしないはずです。
まとめ
ペット火葬に手紙を添えることは可能です。
手紙を入れる場合は燃えやすい素材で作られた、装飾が控えめな物を使用しましょう。
副葬品は金属やプラスチックを避け、燃えやすいお花やペットフード、おやつなどを選びましょう。家族写真を入れる場合は、家族の同意を得ることが大切です。
ペットちゃんとの最期のお別れは、飼い主様にとって非常に辛い経験になるでしょう。
ペットちゃんへ悔いなく気持ちを伝えられるように、楽しかった思い出から後悔している思い出まで、惜しみなく手紙に書き出してみましょう。