ミニブタが死んだらまずは自治体HPで家畜の火葬ルールを確認!

ミニブタは家畜に分類されるため、死亡後は他のペットちゃんとは違う対応を求められることもあります。

しかし、大切な家族をしっかりと見送れるように、まずは焦らず遺体を安置することが大切です。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

ミニブタが死んだら必要になる手続きと、提出期限をご紹介

ミニブタが死んだら必要になる手続きと、提出期限をご紹介

ミニブタが亡くなった際に必要になる手続きや対応は、大まかに以下の通りです。

ミニブタが死んだら必要になる手続き

  • 動物の飼養変更届:(10日以内)(飼育前に市町村に申請を行っていた場合)
  • 獣医による診断:(死亡後すぐ)(伝染病による死亡が疑われる場合)

詳しく解説します。

市町村によって必要な手続き

ミニブタは犬や猫と違って家畜として扱われるため、市町村によっては飼育前に申請が必要な場合があります。

東京都では家畜の飼育前には家畜伝染病予防法に基づき、毎年1回の定期報告が必要です。※1

そして、市町村から許可を受けて飼育していた動物が亡くなった場合は届け出る必要があります。

例として千葉県千葉市では「動物の飼養(収容)変更(廃止・停止)届」を10日以内に提出する必要があります。※2

ただし、死亡後の手続きやルールは市町村によって異なります。

不安な場合は手続きの有無や必要な準備を事前に確認しておくのがおすすめです。

死亡した状況によっては申請が必要

ミニブタが病気で死亡した場合は、伝染病の予防のために獣医による検査が必要です。※3

この場合はできる限り早めの対応が必要なため、早めに連絡するようにしましょう。

ミニブタは豚熱と呼ばれる伝染病に罹患する恐れがあります。

そのため、ミニブタには定期的なワクチンの接種を行うなどの対策が必要です。※4

しかし、発熱や食欲不振、歩行困難などの症状が見られるなど、万が一にも感染の可能性がある場合は、必ず検査をしてもらい、指示を仰ぐようにしましょう。

【参考サイト】

※1「家畜所有者の「定期の報告」」東京都産業労働局

※2「動物の飼養又は収容の許可」千葉市

※3「死亡した家畜は適正に処理しましょう」静岡の畜産ひろば

※4「ペットで豚を飼う場合の注意事項」愛知県

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ミニブタが死んだら遺体を適切な方法で安置

ミニブタが死んだら遺体を適切な方法で安置

ミニブタが亡くなったら、まずは遺体を安置してあげましょう。

ミニブタは死後2時間程度で死後硬直が始まるため、その前に棺に納めてあげる必要があります。

棺の用意と遺体のケア

ミニブタの遺体を安置するために必要な作業は以下の3通りです。

①ミニブタの遺体が納まるサイズの箱を用意する

箱の中にはトイレシートや古いタオルなど、汚れたら取り換えられる布を敷きます。

遺体からは体液が漏れ出ることがあり、棺の中を汚してしまうことがあるためです。

②棺の準備ができたら遺体の姿勢を整える

手足を伸ばしたままで亡くなっている場合は、眠っている時のように優しく折りたたんであげてください。

③遺体をきれいに拭いてあげる

固く絞ったタオルなどで全身の汚れを拭き取り、毛並みが乱れていればブラッシングしてあげてください。

遺体がきれいになったら、用意した棺の中に優しく寝かせてあげましょう。

遺体の管理方法

安置が完了したら、遺体が傷まないように冷却します。

冷やす位置は内蔵が詰まっているお腹や首元です。

安置する際のポイント

遺体の冷却にはドライアイスを使うのがおすすめですが、準備できない場合は保冷剤などでも大丈夫です。

また、氷が解ける前に早めに交換することも大切です。

遺体が水に濡れると腐敗が早まりますので、結露して水滴が出て来る前にこまめに交換しましょう。

火葬を当日中に行わない場合は棺を直射日光の当たらない涼しい場所に設置して、汚れたシーツや保冷剤の交換を行います。

ペットちゃんが寂しく感じないように、お見送りまで一緒に過ごしてあげてください。

ミニブタが亡くなったら、市町村の指示に従って火葬を依頼しよう

ミニブタが亡くなったら、市町村の指示に従って火葬を依頼しよう

ミニブタの供養方法は、基本的に火葬一択です。

他のペットちゃんのように私有地に埋葬することはできないことを覚えておきましょう。

許可を得た施設・団体に火葬を依頼する

家畜として扱われるミニブタの火葬は「死亡獣畜取扱場」の許可を得た施設のみが行えます。

死亡獣畜取扱場

  • 家畜の遺体の焼却、埋却を行う許可を受けた施設・区画

他のペットちゃんと同じように最寄りのペット火葬業者や霊園に火葬を依頼したり、私有地に埋葬することはできません。

どこが許可を得た団体・施設なのか分からない場合は、各市町村に問い合わせて確認するのがおすすめです。

また、死亡獣畜取扱場に認定された施設では火葬から埋却までを一括して行うため、基本的には返骨されません。

こちらも事前に確認しておくのがおすすめです。

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ミニブタを火葬後に遺骨が返ってこない場合の供養方法は?

ミニブタを火葬後に遺骨が返ってこない場合の供養方法は?

ミニブタは見送り方の選択肢が狭い分、供養方法は希望通りに行いたいものですが、返骨されないことも多いです。

しかし、お骨が返ってこない場合でも、大切な家族であるミニブタに思いを伝える方法はあります。

形見を残す

見送った後も寂しくないように、形見となる品を確保しておくのがおすすめです。

形見は使っていたグッズなど、その品を見れば大切なペットちゃんを思い出せるような品を選びましょう。

また、日々のお手入れの後に残った毛を形見として残す飼い主様もいます。

保管する際はカビや虫の発生を防ぐために湿気対策を万全にして保管しましょう。

湿気を防げる保管方法

  • 桐の箱に保存
  • 密閉する
  • 防虫剤・乾燥剤を入れる

飾る以外にも、遺毛を納められるペンダントを購入し、身につけてお出かけするのも良い供養になるはずです。

祭壇を作ってお供え物をする

ミニブタの遺骨が返ってこない場合でも、祭壇を作ってお祈りやお供えをしてあげれば寂しい気持ちが紛れるはずです。

祭壇は立派な飾り付けをする必要はありません。

写真やお供えの品などを置けるスペースがあり、何より家族と一緒に過ごせる場所に設置することが何より大切です。

祭壇を設置したら、ペットちゃんが好きだったおやつやおもちゃ、お花などを供えてあげましょう。

また、お供えした後はお祈りしてあげたり、元気だった頃のように話しかけてあげるのもおすすめです。

大切な家族を思う優しい気持ちは、必ずペットちゃんにも伝わるはずです。

ミニブタのお見送り後は、遺品を片付けて気持ちを整理しよう

ミニブタのお見送り後は、遺品を片付けて気持ちを整理しよう

大切な家族であるミニブタを失った悲しみは、すぐに癒えるものではありません。

少しづつ時間が解決してくれるのを待つのもいいですが、自分の意思で悲しみと対峙することも大切です。

遺品の処分は早めに

お見送りが済んだら、ミニブタが残した遺品は少しづつ片付けていきましょう。

処分品と手元に残す品を仕分けていきますが、捨てることに抵抗がある場合は、活用する方法を考えるのもおすすめです。

遺品の活用方法

  • 友人に譲る
  • 寄付する(未開封のペットシーツなど)
  • 形見として残す(食器・おもちゃなど)

遺品整理を行う時期は自由に決められますが、できる限り早めに対応することをおすすめします。

筆者は愛犬が残した遺品を処分するのに長い間ためらっていました。

しかし、残していたことで余計に寂しさが増していたのではないかと今では思います。

品物に残った思い出と再会しながら、少しづつ片付けていくことも大切な供養の時間です。

だからこそ、ペットちゃんへの思いがまだ強く残っているうちに整理作業を進めるようにしましょう。

法要を行う

ペットちゃんも人間と同じように法要を行うことができます。

一緒に過ごしたミニブタを偲ぶ大切な時間になるので、できる限り行ってあげることをおすすめします。

主な法要

  • 四十九日(魂が成仏する日)
  • 百か日(悲しみに区切りをつけて日常に戻る日)
  • 一周忌(命日から1年目の日)
  • 三回忌(命日から2年目の日)

人間の場合のように僧侶やお斎を手配する必要はありませんが、区切りの日には大切な家族であるミニブタのことを思い出してあげましょう。

旅立ったミニブタも、大好きな家族に思い出してもらえることが、何よりの供養になるはずです。

まとめ

ペットとして一緒に暮らしていたミニブタでも、扱いとしては家畜です。

飼育中は市町村への年1回の届け出と、亡くなった際は変更手続きを10日以内に提出する必要があります。

また、発熱など伝染病に罹った疑いがある場合は、獣医さんに検査してもらう必要があることも覚えておきましょう。

家畜として扱われるミニブタは火葬できる場所が「死亡獣畜取扱場」に認められた場所に限られます。

この施設では火葬から埋葬までまとめて行われるため、基本的に返骨されません。

後悔しないように、形見となる品を確保しておくようにしてください。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

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