納得できるお見送りのためにペット火葬で後悔しない方法をご紹介

愛するペットちゃんにお別れを告げる機会はたった一度だけ。

ご自身が納得できる方法を選ばないと後悔が残る可能性があり、抱えた後悔はペットロスなど様々な形で飼い主様の人生に悪影響を与える可能性があります。

今回は、ペット火葬を行ううえで後悔が残りやすいポイントの紹介と対策方法について紹介します。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

ペット火葬で後悔した経験談

ペット火葬で後悔した経験談

ネットにはペット火葬に関する様々な体験談が上がっていますが、大まかには以下のような後悔を抱える方が多いようです。

  • 形見の品を手元に残すのを忘れてしまった
  • 吟味せずに選んだ業者が思ったように葬儀を進めてくれなかった
  • 花を棺に入れてあげたかったが、忙しくて買えなかった
  • お骨が返ってこなかった
  • 感情を抑えてしまった

ペットちゃんの火葬・葬儀は愛するペットちゃんと過ごす最後の時間であり、感謝の言葉を直接伝えられる大切な場です。

後悔を残さないためには何に気を付ける必要があるのでしょうか。

ペット火葬で後悔しやすいポイント

ペット火葬で後悔しやすいポイント

事例から、後悔することになったきっかけを見てみましょう。

形見の品を残すのを忘れた

ペットちゃんの毛や肉球のスタンプなど、形見の品を残しておけば、寂しくなった時に心の支えになってくれます。

ペットちゃんとのお別れに気が動転して見送ることばかりに意識が行ってしまうことは無理もないことですが、もう二度と手に入れることができないと思うと寂しく感じてしまうのではないでしょうか。

業者が思ったように葬儀を進めてくれなかった

この場合は「業者の技術不足」と「飼い主様の要望が伝わらなかった」ことの二つの可能性が考えられます。

近年ではペットちゃんの火葬に加えて僧侶を招いて行う本格的な葬儀やメモリアルグッズ作成を依頼できる場合もあるため「ウチの子もこんな風に見送りたかった」と後悔する方も多いようです。

棺に入れる副葬品を用意できなかった

突然の別れで棺に入れる副葬品を用意できなかったり、忘れてしまうケースです。

火葬中に破裂したり、遺骨に着色する恐れがあって用意していた品を入れられないこともあるため、事前の確認が必須です。

お骨が返ってこなかった

「返骨が含まれているプランで依頼したのに、お骨を返してもらえなかった」など悪徳業者に依頼してしまったケース「深く考えずに合同火葬を依頼した」というケースがあります。

思った通りの供養が行えなくなるため、事前の確認が必須です。

感情を抑えてしまった

周囲に悲しみを理解してくれる人がいなかったり「いつまで引きずっているんだ」と心無い言葉を投げかけられて、感情を抑え込まざるを得なかった方もいるようです。

このように周囲の目線を気にして悲しい感情を抑えてしまった場合は自分の気持ちが整理できず、後々ペットロスなどの心の不調を招くこともあります。

ペット火葬で後悔しないための方法

ペット火葬で後悔しないための方法

ペットちゃんのお見送りを後悔しないため「事前の計画」と「心の余裕」を持っておくことが大切です。

余裕を持って対応する

愛するペットちゃんを失って、平静で居られる方は少ないはず。

しかし、事前に準備を進めておけば、精神的に余裕を持って対応できます。

【形見の品は生前にも用意できる】

ペットちゃんが亡くなった後は様々な対応に追われることになるので、足形や毛の一部などはペットちゃんの生前にもらっておくのもおすすめです。

【副葬品を買う場所を決めておく】

当日になって買う場所のリサーチを行うと葬儀の時間に間に合わない、どこに売っているかわからないなどの不測の事態に見舞われる可能性があるため、副葬品を買える場所がどこにあるか事前に調べておくのがおすすめです。

【感情を抑える必要はない】

感情を抑えこみすぎると、ペットロスやうつ病などより深刻な事態を招いてしまう可能性があります。

ペットちゃんが亡くなって悲しいのは当然です。感情を抑えずに涙を流すことは悪い事ではありません。

事前の計画

ペットちゃんが元気なころから葬儀のことを考えるのは辛いかもしれませんが、ペットちゃんを大切に思うからこそお見送り方法を考えてあげることは大切です。

【お骨が返ってこない場合】

ペットちゃんのお骨が返ってこない理由には「火葬業者との打ち合わせ不足」も考えられますが、飼い主様が事前に返骨されるかどうか確認することで、トラブルを避けられる可能性もあります。

火葬には他のペットちゃんと合同で火葬を行う「合同火葬」と個別で火葬する「個別火葬」の2種類があり、返骨を希望する場合は「個別火葬」を依頼することを覚えておきましょう。

返骨についての基礎知識や起こりやすいトラブルについてはこちらで紹介しています。

【親身に対応してくれる業者を選ぶ】

要望を叶えてくれたり状況にあわせたアドバイスをしてくれるなど、理想通りの葬儀を行うためには火葬業者の親身な対応が不可欠です。
そのため、業者を選ぶ際は複数業者から相見積もりを取り、条件のあう業者に依頼するのがポイントです。

しかし、ペットの葬祭業を営むヒルサイド倶楽部が行ったペット霊園・ペット葬儀に関するアンケートでは「ペット霊園・ペット葬儀業者を比較して決めていますか?」という質問に対して「いいえ(比較していない)」と回答した方が全体の71.8%を占めています。

ペットちゃんの遺体を安置できるのは長くても2~3日が限度です。その中で手厚くお見送りしてくれる業者を探し、ご自身が希望する条件を伝えるというのは想像以上に難しいということが、このアンケートからもわかります。

愛するペットちゃんは世界にただ1匹。その子をお見送りする機会はたった1度しかありません。限られた時間の中で安心して任せられる業者を探すようにしましょう。

※参考サイト

ヒルサイド倶楽部「ペットを飼っている全国の男女千人にアンケートを実施致しました」

満足できるお見送りに必要なものは?

満足できるお見送りに必要なものは?

ペットちゃんをお見送りする際は「火葬方法」「依頼する業者」「供養方法」など様々な要素を加味したうえで選択する必要があるため、まずはご自身がどのようにお見送りしてあげたいかを考えることが大切です。

他の飼い主様のお見送りを参考にする

理想のお見送りのイメージが湧かない場合は他の飼い主様のお見送り方法をネットやSNSで探すのもおすすめです。

ペット火葬に後悔を残さないためには?

これまでの経験談をまとめるとペット火葬で後悔が残る原因には「知識不足」「心残り」があることがわかります。

「知識不足」はペットちゃんが元気なうちに下調べをしておくことである程度対処することができますが「心残り」はすでに送り出した後にしか自覚できず、やがて強い「後悔」として心に残ることが厄介です。

ペット火葬に後悔を残さないためには正しい知識を参考に、どのように送り出してあげたいか考えることが大切です。

ペットちゃんに何を与えられましたか?

ペットちゃんに何を与えられましたか?

筆者はこれまで様々な種類のペットを飼育してきましたが、ある時ふと「この子たちはウチで暮らせて幸せだったのだろうか?」と考えたことがあります。

その結果、できる限りのお世話をしてあげたつもりだったため「幸せだっただろう」という結論に至りました。

ご自身が納得することが何より重要です

ペットちゃんを失い、思った通りのお見送りができなかったことで「あの子は私を恨んでいるだろう」「私は悪い飼い主だった」とご自身を責めてしまう方は、これまでに何をしてあげられたかを考えてみてはどうでしょうか。

してあげたかったことを考え出すとキリがありませんが、毎日お世話をしてあげたり住みやすいように環境を整えてあげたりと、ペットちゃんを思ってしてあげたことがたくさん思い浮かばないでしょうか。

【あなたはペットちゃんにとってかけがえのない人です】

「幸せだった”だろう”」と飼い主様が思えたのなら、きちんとお世話が行き届いていて、ペットちゃんが生活するうえで退屈や不自由を感じることはなかったはずです。

何より、ペットちゃんが認識する世界の中で飼い主様が大きな存在だったことは確かです。

ペットちゃんのことを考えることも大切ですが、自分がペットちゃんに何を与えられたのかを考えてみることは、後悔を和らげることに役立ちます。

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まとめ

ペットちゃんの火葬・葬儀に後悔が残る原因は「知識不足」と「心残り」が原因と考えられます。

愛する家族のお見送りに後悔を残さないように「火葬場所や依頼先の選び方」「他の飼い主様が行った方法」を事前に知識として身につけておき、その知識を用いて「自分はどうしたいか」を考えたうえでお見送り方法を決めるようにしましょう。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

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