犬が死んだら何をすればいい?安置から死亡届提出まで紹介

眠る柴犬

大切な愛犬との別れは飼い主様に大きなショックを与えるもの。

冷静な判断が難しくなることも多いはず。

しかし、犬のお見送りは適切な場所に問い合わせをすれば専門家に一任できます。

そのため、お見送りの流れと、問い合わせ場所をあらかじめ知っておくことが大切です。

そこで今回は、愛犬が亡くなってから見送るまでの流れを紹介します。

「愛犬が亡くなって混乱している方」「お別れに向けて備えたい方」の参考になれば幸いです。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

犬が死んだらやることを優先度順に紹介

眠る白い犬

犬が死んだ後にやることは以下の通り。

上から順番に対応していくことになります。

【死亡からお見送りまで】
1:死亡確認
2:遺体を安置する
3:見送り方の決定・依頼先の手配
4:お見送り

【お見送り後】
1:供養の準備
2:死亡届提出・保険の解約
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一番にやることは「死亡確認」です。

仮死状態になっている場合や、まだ心臓が動いている場合は、早めに病院で治療を受けることで息を吹き返すこともあるためです。

確認の結果死亡していることがわかった場合は遺体を安置し、愛犬をどのように見送りたいかを考えて依頼先を手配します。

お見送り後には各所への死亡届の提出なども必要ですが、まずはお見送りするまでの流れを順番に説明していきます。

もし対応に迷った場合は、ハピネスまでご連絡ください。

飼い主様の置かれている状況に応じて、無料でご相談に乗ります。

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ことならハピネスへ

大切で大好きな家族だからこそ、
真心を込めて。

犬が動かなくなったら死亡確認をする

犬が動かなくなったら死亡確認をします。

具体的に呼吸・脈拍・対光反射を確認します。

生きていることがわかった場合、早めに病院で処置をすれば蘇生できる可能性もあります。

呼吸を確認する

犬の呼吸は「お腹の動き」「鼻に手を当てる」ことで確認できます。

ただし、犬が極度に弱っている場合は呼吸数がかなり少なくなることがあります。

見逃さないよう、落ち着いて確認しましょう。

脈拍を確認する

犬の脈は「心臓の鼓動を調べる」「股関節周辺の動脈を調べる」2つの方法で測れます。

犬の心臓は体を横向けに倒した際、前足の肘の少し後ろ辺りの位置にあります。

股関節なら犬の後ろ足の付け根付近です。

いずれかの位置で1分を目安に確認します。

対光反射を確認する

犬の瞳孔にライトを当て、瞳孔が収縮するか確認する方法です。

しかし、この方法は失明など犬の体にダメージを与える可能性があります。

呼吸・脈拍を確認し、亡くなっているかどうか最終確認する場合にのみ実行してください。

確認した結果、瞳孔に変化が無ければ死亡していることがわかります

できる限りそばでお見送りを

WEBメディア「INUNAVI(いぬなび)」を運営する株式会社PLAN-Bが行った「ペットロス」に関するアンケートでは「愛犬を看取ることができなかった」と回答した方が全体の40.3%となっていました。

そして、愛犬を看取ることができなかった方は「1人きりで逝かせてしまった」「最期を見ていないので、現在も生きている気がしてならない」などの後悔を抱えているそうです。

愛犬が苦しむ姿を直視するのは辛いものです。

しかし、目を背けている間に愛犬が旅立ってしまった場合はさらに大きな後悔を抱えることになってしまいます。

飼い主様が後悔しないようにするのはもちろん、愛犬が安らかな気持ちで旅立てるように、愛犬の最期を迎える際にはできるだけそばに寄り添ってあげてください。

※参考サイト

「愛犬を見送った325人にアンケート」INUNAVI(いぬなび)

犬は死後硬直後に生き返る?

ネットの質問サイトでは「犬を生き返らせたい」という質問を見かけることがあります。

それに関連して、犬は死後硬直後に生き返る説も出回っています。

しかし、残念ながら心臓が止まり、死後硬直が起こった後に犬が生き返ることはありません

亡くなった子が帰ってくることはありえないと気付いていながらも、それでも奇跡を信じずにはいられない。

そんな飼い主様の愛情から来る悲しみが、この説の発生源かもしれません。

遺体が傷まないうちに、悔いが残らないように精一杯の愛情を込めて送り出してあげることが一番の供養になるはずです。

まずは丁寧に安置してあげましょう。

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一部ございます。

犬が死んだら速やかに安置を行う

箱に入った犬

愛犬の死亡を確認したら、遺体を安置します。

遺体を適切な方法で安置すれば、火葬・葬儀まで遺体をきれいな状態で保つことができます。

愛犬の安置方法

まずは以下の品を準備し、愛犬の遺体を納める棺を用意します。

品名必要な準備ポイント
ダンボール棺になるので、1番最初に準備するペットちゃんの体が無理なく収まるサイズを選ぶ
新聞紙・ペットシーツ準備した棺に敷き詰めます遺体から漏れ出た体液で棺・遺体を汚さないために必要
保冷剤・ドライアイス棺に遺体を寝かせて、
お腹・頭部を中心に冷やす
定期的に交換するため、複数用意するのがおすすめ
お供え物花・おやつなどペットちゃんが好きなものを棺に入れるプラスチック・金属は一緒に火葬できないため注意
脱脂綿体を拭いた後、鼻・肛門に詰める汚れたら交換できるように替えを用意する

愛犬を安置する手順

犬の遺体の安置は3ステップで行います。

・1:棺の準備

ダンボールにペットシーツ・新聞紙を敷き、棺を用意します。


棺は直射日光を避け、涼しい所に設置します。

遺体を納めてからだと動かしにくくなるため、あらかじめ置き場所まで移動させておくことをおすすめします。

2:愛犬の体をきれいにする

犬は亡くなって2~3時間で死後硬直します。

その前に、遺体をきれいにしましょう。

・姿勢を整える

手足がまだ動かせる場合は体側に優しく折りたたみ、眠っているときの姿勢に整えます。


すでに死後硬直している場合は無理に動かさず、タオルやハンカチを被せて体が見えないようにしてあげてください。

・体をきれいにする

遺体の汚れを固く絞ったタオルで拭きます。

犬は死亡後も口や肛門から体液が漏れることがあるため、汚れやすい箇所を重点的にきれいにしてあげましょう。

また、拭き終わった後は鼻・肛門に脱脂綿を詰めるのもおすすめです。

3:体を冷やしてお見送りを待つ

遺体を棺に納めたら、お腹と頭を中心にドライアイス・保冷剤を設置して冷やします。

冷やすものはタオルで包んで、遺体に水滴が付かないようにすることがポイントです。

安置後は2~3日を目安に火葬する

愛犬の遺体を棺に納めて、遺体を冷やす保冷剤・ドライアイスを適度に交換すれば、夏場なら2日、冬場で3日ほど遺体を安置できます。

しかし、室温や環境によってはそれより早く遺体が傷み始める場合も多いため、できるだけ早めに火葬・葬儀の準備を整えてあげましょう

遺体を安置した後も、きれいな状態で見送れるように様子を見ることも大切です。

筆者が愛犬を見送った際は、遺体から漏れ出た体液の対処に困った経験があります。

いざとなって慌てないよう、替えのタオルは多めに用意しておくことが大切です。

汚れたらタオル・ペットシーツを交換し、きれいな姿で見送れるようにしてあげましょう。

愛犬の見送り方を決める

大切な愛犬が死んだら、火葬して見送ってあげましょう。

近年では、愛犬の火葬はペット火葬業者に依頼し、葬儀から供養までサポートしてもらう方が増えています。

対して、依頼先を決めるのが大変な場合やあまりお見送りにお金をかけられない場合は、自治体に依頼するのも有効な手段です。

それぞれ、詳しく説明します。

業者に依頼する

火葬業者はこちらの意向に沿って火葬・葬儀から納骨まで任せられるメリットがあります。

自治体への依頼より費用が高くなりますが、人間と同じように見送れるため、大切な愛犬をしっかり見送りたい場合には最適な方法です。

それぞれの特徴を理解して、ご自身やご家族の希望に沿った方法を選びましょう。

火葬方法には、単独で火葬し遺骨を拾う個別火葬と、複数のペットと一緒に火葬し共同墓地で永代供養する合同火葬があります。


迷う場合は火葬業者に相談し、アドバイスをもらうのもおすすめです。

ハピネスではご相談は無料で承りますので、お気軽にご連絡ください。

自治体に依頼する

業者よりも安価で火葬を依頼できます。

また、依頼先はお住まいの自治体に限られるため選ぶ手間を削減できるメリットもあります。

一方で、遺体はゴミや他のペットちゃんと一緒に火葬されて火葬後は埋め立てられるケースが多く、お骨は手元に帰ってきません

そのため、手元供養や霊園・お庭への埋葬を検討している方には不向きです。

愛犬の供養方法一覧

ベッドに居る2匹のチワワ

愛犬を見送った後には、安らかな眠りを祈って供養してあげましょう。

ペット火葬業者に依頼して返骨してもらった場合は、以下の方法で供養できます。

【ペット霊園・納骨堂への埋葬】

ペット専用の墓地に埋葬し永代供養してもらう供養方法です。

また、納骨堂を選ぶ方も増えています。

さらに近年では、飼い主様と愛犬が同じお墓に入れる合祀墓を選ばれる方も増えています。

【土葬】

お骨をご自宅の庭などに埋葬する方法です。

ただし、埋葬場所は必ず私有地で行うことが法律で定められています。

また埋葬後は異臭や害虫の発生など、衛生面での問題が生じる可能性があります。

【散骨】

遺骨を細かなパウダー状に加工し、海や思い出の場所に散骨する方法もあります。

愛犬と共に過ごした大切な場所や、自然の中へ還すことで安らかな眠りを祈る供養方法です。

【手元供養】

骨壺をお家で管理する供養方法です。

愛犬を見送った後も、身近にその存在を感じられるため、寂しさが和らぐはずです。

ペット専用の仏壇を用意するほかに、遺骨の一部をキーホルダーに納骨するなど、飼い主様のご要望に応じて様々な方法を選べます。

・祭壇を作る

お骨が返ってこない方法でお見送りした場合でも、祭壇を作ればペットちゃんとの思い出に浸り、安らかな眠りを祈ることもできます。

祭壇は通販などでも購入できますが、自分で作ることもできます。

愛犬の写真を飾り、おやつや水をお供えしてあげましょう。

愛犬が死んだら必要な手続き

手続きのイメージ

愛犬が死んだら「死亡届の提出」を死亡から30日以内に必ず行いましょう

また、保険に加入していた場合は、忘れずに解約しましょう。

忘れずに死亡届を提出

犬は狂犬病予防法第4条※1 により、お住まいの市町村への登録と予防注射が義務付けられています。

この登録の抹消のために、愛犬が死亡してから30日以内に自治体に死亡届の提出が必要です。

提出に必要な品(大阪市の場合) ※2

・犬の死亡・所在地等変更届
・飼い犬の鑑札
・飼い犬の注射済表
※申請先・必要な品はお住まいの自治体のHPでご確認ください。

また、2022年6月からは犬・猫にマイクロチップの装着が義務付けられました

こちらはマイクロチップ登録機関に死亡届を提出する必要があります。

マイクロチップの抹消手続き ※3

・マイクロチップの識別番号
・暗証記号

【30日以内に知らせないとどうなる?】

死亡届の提出を怠った場合、20万円以下の罰金を科せられる可能性があります。

マイクロチップの登録抹消もあわせて自治体への申請と一緒に行うようにしましょう。

【マイクロチップ登録機関への連絡のみで済むケースもある】

船橋市では令和5年4月1日より以下の特例制度が設けられています。

船橋市では、令和5年4月1日から、マイクロチップ情報の登録または変更登録を完了した犬の飼い主は、狂犬病予防法の登録をしたものとみなし、窓口での鑑札の交付手続きを不要とする狂犬病予防法の特例制度を適用します。

「犬の登録と注射」船橋市

このように、特例制度を適用している市町村ではマイクロチップ登録を行うことで自治体への登録・鑑札の交付を受ける工程をスキップできるようになりました

この場合、死亡届の提出はマイクロチップ登録機関にのみ行い、自治体への提出は不要になります。

注意点として「お住まいの自治体が特例制度を適用していない」「特例制度が適用される以前に自治体で登録手続きを行った」などの場合は従来と同じく自治体にも死亡届の提出が必要な場合があります。

上記のケースはあくまで船橋市のケースのため、詳しい情報はお住まいの自治体のホームページを確認、もしくは問い合わせて確認することをおすすめします。

保険の解約

保険に加入していた場合は解約しましょう。

解約手続きは保険会社に応じて対応が違うので、事前に問い合わせるのがおすすめです。

手続きの際は愛犬が亡くなった日を確認されることが多く、ペットちゃんが亡くなったことを証明する書類の提出が必要な場合もあります。

死亡を証明する書類
  • 死亡診断書
  • 診察明細書
  • 納骨明細書
  • 火葬・埋葬の領収書

【解約後にすることは?】

保険会社によっては解約後も一定の期間内に申請すれば補償金が支払われることもあります。

解約する前には愛犬を見送るまでに掛かった治療費の申請漏れがないか確認しましょう。

あわせて、失効までの保険料の支払い(日割り計算で請求されることが多い)など、不明点があれば保険会社に確認するようにしましょう。

ペットロスの重症化を防ぐ

柴犬とひまわり

愛する家族である大切な愛犬との死別は、深い悲しみをもたらします。

愛犬との別れを惜しむことは決して否定的なことではなく、むしろ愛情の証といえます。

愛犬への深い愛着があったからこその反応として、自分の気持ちを受け入れていきましょう。

【悲しみを自分だけで抱え込まない】

残された家族や愛犬を心配させたくないという思いから、悲しみを抑え込んでしまうことは良くありません。

悲しみが原因で心身に影響が出て、ペットロスと呼ばれる状態に陥ることがあるためです。

ペットロスを重症化させないためには「寂しい」「辛い」という素直な感情を、涙を流して発散させるのも大切です。

【ペットロスや悲しみと向き合うには?】

愛犬との思い出に耳を傾けてくれる人に気持ちを打ち明けることも、ペットロスの重症化を防ぐ効果的な方法です。

愛犬との思い出や、心に残る後悔の念などがあれば、理解ある人に率直に話してみましょう


必要に応じて、専門家によるカウンセリングを受けることも有効な選択肢です。

まとめ

犬が亡くなった場合は以下の流れでお見送りを進めます。

1:死亡確認をする

2:死後硬直する前に遺体を安置する

3:お見送り方法を決める・依頼先へ問い合わせる

4:火葬・埋葬を実施

5:自治体・マイクロチップ登録機関に死亡届を提出

流れを知っておけば愛犬を安心してお見送りできます。

辛いかもしれませんが、大切な家族が安心して旅立てるよう、きちんと見送ってあげましょう。

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真心を込めて。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

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