大切なペットちゃんが旅立ったら、形見を残してあげましょう。
しかし、形見とはどういう物がいいのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
今回はペットちゃんの形見を後悔せず残す方法と、注意点をご紹介します。あなたに合った方法で、ペットちゃんとの大切な思い出を形見として残しましょう。
この記事の監修者
高間 健太郎
(獣医師)
大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。
ペットの形見は残すことができる
亡くなったペットちゃんの形見を残したことで、法的違反になることはないのでご安心ください。
飼い主様のなかには「あの子を思い出して辛いから」という理由で処分して気持ちの整理をつけたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ペットちゃんの品をすべて処分した後に後悔しても取り返しがつきません。
火葬する前に、形見を残すか、それとも処分するのかをしっかりと考えてみましょう。
ペットちゃんを失った直後は気持ちが塞いで、体調不良になることもあります。
そんなときに、そばにペットちゃんの存在を感じることのできる形見があれば心の拠り所になります。
できれば残しておいた方が良いと思います。
ペットの形見を残す方法
ペットちゃんの形見を残す方法は様々です。
ペットちゃんとの思い出を振り返ることができ、気持ちが和らぐものを選びましょう。
①愛用品を形見にする
ペットちゃんが身に着けていた首輪や洋服、毎日使っていたお皿などを残しておくと在りし日の姿が思い出せるのでおすすめです。
また、ペットちゃんの愛用品を写真と飾る方も多いです。
飾っておきたい場合は透明のプラスチックケースなどを購入し、その中に入れておけばホコリもつかず安心です。
首輪をリメイクしてストラップやキーホルダーにしたり、身につけて肌身離さず持ち歩くことも可能です。
②ペットちゃんの爪や毛を形見にする
ペットちゃんの爪や毛も形見として残せます。
毛を形見として残すことを遺毛と呼び、ペンダントやストラップにして持ち歩く方もいます。
カプセル型の専用ペンダントケースや、遺毛を入れているとは気付かれないようなおしゃれなグッズもたくさんあります。
中にはハンドメイドで、遺毛を使ったぬいぐるみや筆を作る方もいらっしゃいます。
亡くなったペットちゃんそっくりのぬいぐるみに仕上げてくれる作家さんにお願いすれば、生前の姿をそのまま残すことも可能です。
③遺骨を形見にする
火葬後、火葬業者が遺骨を返却してくれる場合は遺骨を形見にすることもできます。
骨壺を納骨する場合は小さなお骨のみカプセルの中に入れて自宅に置くことや、アクセサリーに入れて肌身離さず持ち歩くこともできます。
遺骨を納めるお守り袋も販売されているため、お守りにするのもおすすめです。
④足跡を残して形見にする
ペットちゃんの足跡を形見にする方法はいくつかあります。
- 肉球にインクをつけて色紙や紙などに押し当て残しておく
- 粘土で足型を取り、残しておく
- 肉球の写真からオリジナルグッズを作るサービスを利用する
いずれにしても、簡単にぷにぷにした可愛らしい肉球のイメージを残しておくのには最適ですね。
残した足跡をオリジナルグッズにするサービスでは、クッションやハンドタオル、ラグなどにプリントすることができます。
ペットの形見を残すときの注意点
形見を残しておく方法は人それぞれですが、いくつか注意点があります。
①毛や爪は保管方法に注意
毛や爪を保管する場合には、湿気によるカビやダニに注意が必要です。
きれいな状態で保管するために、最初に必ず洗浄してその後も天日干しなどの手入れをしましょう。
保管する際に、和紙のような湿気を吸収してくれる紙で包んだり、湿気を通さない専用ケースに入れておくようにすると清潔に保つことができます。
また、直射日光が当たる場所に置いてしまうと、変色することがあります。
できるだけ元のきれいな色合いを保てるよう、直射日光を避けて保管することをおすすめします。
②遺骨の返却は火葬業者にしっかり確認
遺骨を形見にする場合は、火葬業者から遺骨を返却してもらうか、火葬の際にお骨拾いをさせてもらう必要があります。
依頼する際は火葬方法の関係で遺骨を返却できない場合もあることに注意しましょう。
特に合同火葬では複数のペットちゃんを同時に火葬する関係で、基本的には返骨されないことを覚えておいてください。
ペットの形見を残さず後悔しないように
いつまでも悲しみに暮れているわけにはいかないからと愛用品などを全て処分してしまい後悔することがないように、今一度しっかり考えてから処分するようにしましょう。
ペットちゃんが亡くなってすぐに後悔するだけでなく、数年後に「やっぱり残しておけばよかった」と後悔の念に駆られる方もいらっしゃいます。
特に亡くなった直後は処分するものを考えることすら辛く悲しいものです。何を残して何を処分するのか判断できない場合もあるでしょう。
そんなときはまず、保管しやすいものやペットちゃんが一番大好きだったものだけを残すのはいかがでしょうか。
ただし、処分した品は取り戻せません。一旦残しておいて、時間をかけて処分するのもおすすめです。
ペットロスで立ち直れないときは
ペットロスという言葉をご存知でしょうか。
ペットちゃんを亡くした悲しみが原因で、ショック状態になってしまうことを指す言葉です。
深い悲しみからなかなか抜け出せず、ショックがひどい場合は重症化し、うつ状態になってしまうこともあります。
時間の経過とともに悲しみは和らいでいくはずですが、回復が難しい場合は専門医に診てもらう必要もあります。
ペットちゃんを失い気持ちの整理がつかない場合は、一人で解決しようとせず誰かに助けてもらうことも考えてください。
家族や友人に、何を残そうか相談するのもいいですし、ペットちゃんの遺品整理をサポートしてくれる業者に依頼する方法もあります。
葬儀業者に遺品整理も依頼できないか聞いてみるのもおすすめです。
まとめ
これからもずっとそばにペットちゃんを感じていたい。そんな思いで残す形見ですから、全て火葬してしまったあとに「やっぱり残しておけばよかった」と後悔はしたくないですよね?
形見を残すことは法的にも何の問題もありませんから、あなたに合った形で残してあげてくださいね。
大切な家族を失った悲しみから何も手につかない方は、家族や友人、プロの業者の助けを借りてみるのをおすすめします。