家族であるペットちゃんが亡くなった際、最近はSNSで訃報を投稿する方も多くいらっしゃいます。今回は、 ペットの訃報は必要なのか、またお知らせする際の注意点をご紹介します。また、SNS等で知人のペットちゃんの訃報を知った際にしてあげられることなども合わせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の監修者

高間 健太郎
(獣医師)
大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。
訃報を伝えるタイミング

この章ではペットちゃんの死を伝えるタイミングや伝える人についてご紹介します。もちろんタイミングや伝えたい人はそれぞれですが、受け取る側の気持ちも大切です。ご自身の気持ちと相手の気持ちを両方を考えて、伝えるようにしましょう。
タイミング
ペットちゃんが亡くなった際は、誰かに伝えたいという気持ちと、すぐに死を受け止めることができずに伝えたくないという気持ちが同時にやってきて、複雑な気持ちになることも多いと思います。伝えるタイミングは、気持ちが落ち着いてからでも問題はありませんが、ペットちゃんを可愛がってくれていた人への報告が遅くなると、「もっと早く教えてほしかった」と言われてしまうこともあるかもしれません。すぐにみんなに伝える必要はありませんが、ペットちゃんを可愛がってくれた人にはできるだけ早く伝えるようにしましょう。
伝える人
ペットちゃんを可愛がってくれていた家族や友人には伝えるようにしましょう。また、お世話になった動物病院の先生や一緒に散歩をしていた仲間など心配している可能性がある方にも、感謝の気持ちを合わせて報告するようにするといいでしょう。
直接訃報を伝える

家族や親しい友人などに伝える場合は、できれば口頭で伝えることが多いのではないでしょうか。また、最近はペットちゃんが亡くなった際に、仕事を休んでゆっくりお別れをするという方も多いと思います。そこでこの章では口頭でペットちゃんの死を伝える場合についてご紹介します。
家族や友人
家族や親しい友人に伝える場合は、素直な気持ちを伝えるといいでしょう。辛い気持ちや悲しい気持ちを吐き出すことで気持ちが少し楽になることもあるのではないでしょうか。また、ペットちゃんとの思い出の話をして偲ぶ時間も大切です。
子供
子供にどのように伝えたらいいのかと悩む方も多いのではないでしょうか。年齢によってはまだ理解が難しい場合もありますが、ごまかしたり嘘をついたりせずに「天国に行った」「お星様になった」など分かりやすい言葉で事実を話される方のほうが多いようです。伝えた後はお子さまの悲しみに寄り添ってあげましょう。
職場
最近はペットも家族だという考え方が一般的になりつつあるため、ペットが亡くなったことを理由に会社をお休みされる方も多くなっています。普段からコミュニケーションを取れている場合は素直に伝えてお休みを取ってもいいかもしれません。しかし、すべての人が快く思うとは限らないため、理由は伏せてお休みする方もいらっしゃいます。
お世話になった人
かかりつけの動物病院の先生やお散歩仲間、トリマーさんなどお世話になった方がいらっしゃる場合は、これまでのお礼と一緒に亡くなったことを伝えるようにしましょう。
訃報の書き方

ペットちゃんが亡くなったことを口頭で伝えられない場合、手紙やメールなどで知らせるという方もいらっしゃると思います。この章では訃報の書き方の例についてご紹介します。
散歩仲間など
ペットの○○(ペットの名前)がお世話になっています。飼い主の○○(ご自身の名前)です。 〇月〇日、○○(ペットちゃんの名前)は虹の橋を渡りました。大変良くしていただきありがとうございました。
獣医師など
〇〇動物病院 △△先生・スタッフの皆さま
いつも□□(ペットの名前)がお世話になっております。
×月×日□□(ペットの名前)が亡くなりました。 先生やスタッフの方には大変お世話になり、心よりお礼申し上げます。 いつも親切で丁寧に診察・治療して頂きありがとうございました。 先生やスタッフの方には感謝の気持ちでいっぱいです。 本来ならば直接ご挨拶に伺い伝えるべきですが、まだ気持ちの整理がついていないため 失礼ながらお手紙でご挨拶させていただきました。 〇〇先生のご健康とますますのご活躍をお祈り申し上げます。
SNSで報告する注意点

最近はSNSでペットの訃報を投稿される方も多くいます。しかし、SNSは仲のいい人だけでなく、不特定多数の方が見るツールです。時には思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。この章ではSNSで訃報を投稿する際の注意点についてご紹介します。
みんな同じ価値観ではない
SNSは色々な価値観を持っている人が集まる場所です。自分と同じ価値観ではない人が、何気なく言った言葉に傷ついてしまうというようなこともあるかもしれません。ただ、感謝の気持ちを伝えたいだけなのに、「同情を誘っている」「不謹慎だ」と思うような人もいます。訃報を投稿する際は、自分が伝えたい人にだけ届けばいいと割り切ることも大切です。
写真
愛するペットちゃんの亡くなった姿は、飼い主様なら愛おしく感じるでしょうが、他人にとってはただの動物の遺体であり、気分を害することもあります。もちろん、ご自身のために写真を残すことはいいことですが、遺体の写真を投稿することはできれば避けるほうがいいでしょう。その代わり、ペットちゃんが元気だった頃の写真を投稿される方が多いです。
知人のペットの訃報を受けたとき

友人から直接訃報を聞いたり、SNSで知ったりすることもあると思います。大切な人のペットちゃんが亡くなったことを知ったら、何かしてあげたいという気持ちなることもあるのではないでしょうか。
この章では友人や知人のペットちゃんが亡くなった際にしてあげられることをご紹介します。
お悔やみの言葉
直接訃報を聞いた際は、「○○(ペットの名前)も△△さんと過ごせて幸せだったと思うよ」などと、悲しみに寄り添うような言葉をかけるようにしましょう。ただし、励ましたい気持ちがあっても「そんなに落ち込まなくても」「たかがペットが亡くなっただけなんだから、元気だして」などと言った言葉は、受け取る側によっては否定されたような気持ちになることもありますので避けましょう。
お悔やみのギフト
会ってお悔やみの言葉を伝えられない場合は、ギフトを贈られる方もいらっしゃいます。
どのようなギフトがあるのかご紹介します。
手紙・電報
ギフトと一緒に手紙や電報を贈られる方もいらっしゃいます。お悔やみカードなども販売されており、心に寄り添うメッセージとともにギフトに添えて渡すと喜ばれるのではないでしょうか。
お花
ペットのお悔やみのお花は人のように細かい決まりはありません。花言葉やペットちゃんのイメージに合うお花を選んであげましょう。アレンジメントフラワーやプリザーブドフラワーなども人気です。
お菓子
見た目が可愛いお供え用のお菓子もたくさんあります。また、お供えしたあと、人が食べることができるお菓子なども販売されています。
写真立て
ペットちゃんの写真を飾る写真立てもお悔やみの贈り物として人気です。ペットちゃんの写真を持っている場合は、現像して写真立てに入れて贈ると喜ばれるでしょう。
クッション・ぬいぐるみ
遺骨を入れることができるクッションやぬいぐるみもお悔やみの贈り物として人気です。また、ペットちゃんの写真をプリントできるタイプのクッションもあります。
まとめ
ペットちゃんが亡くなった際、親しい人やお世話になった人に感謝の気持ちを伝えたい気持ちになると思います。最近はSNSで伝えられる方もいらっしゃると思いますが、不特定多数の人が見るSNSでの訃報は注意が必要です。すべての人がペット好きというわけではないということを理解して投稿するようにしましょう。