ペットにも位牌はあるの?種類や選び方についてご紹介します

近年はペットちゃんを家族の一員として迎え入れ、亡くなった後も人と同じように葬儀をするという考えが一般的になりつつあり、ペットちゃんのお墓を建てる方や仏壇などを置いて毎日手を合わせて供養される方もいらっしゃいます。

しかし、位牌が必要かどうかを悩んでしまう方も多いため、今回はペットちゃんの位牌について詳しくご紹介します。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

位牌とは?

位牌とは?

位牌は一体どのようなもので、ペットちゃんの供養に必要なものなのでしょうか?

この章では位牌とはどのようなものなのか詳しく解説します。

位牌の意味

そもそも位牌とは、「遺骨から魂を移し仏壇やお寺に安置しお祀りするもの」で天国に旅立った方とご家族を繋ぐ大切なものです。ペットちゃんの場合は必ず位牌を置かないといけないという訳ではありませんが、最近は位牌を置いて供養される方も多くなっています。

位牌の必要性

ペットちゃんの場合は位牌を置くか置かないかは飼い主様の自由です。そのため、必要なものかどうかは一人ひとり違います。一般的に言われている位牌の必要性についてご紹介します。

ペットちゃんの供養

魂が宿っている位牌に感謝の気持ちや愛情を伝えることで、ペットちゃんは安心して成仏できます。日々位牌を通じて気持ちを伝えて供養するために必要と感じる方も多くいらっしゃいます。

ペットちゃんとの繋がり

位牌に手を合わせペットちゃんを想うことで、繋がりを感じることができます。体はなくても魂と魂の繋がりを感じることができ、ペットちゃんを亡くした心の隙間を埋めてくれるでしょう。

位牌を置くまでの流れ

人の場合は遺骨を四十九日ご自宅に安置し、その後お墓に遺骨を埋葬します。その際に、遺骨から魂を抜き位牌に移します。

しかし、ペットちゃんの場合は複数のペットちゃんと一緒に火葬する場合や、四十九日の法要はせずにすぐにお墓に埋葬する場合もあります。そのため、魂入れはせずに位牌をそのまま安置されていることもあります。

ペットちゃんの場合は、飼い主様の考え方や宗教によって異なるため、納得がいく方法で供養することが何より大切です。「人と同じように供養してあげたい」と考えられる場合は、やはりお寺などで魂入れをしてもらうほうがいいでしょう。

位牌に入れるもの

位牌に入れるもの

基本的にペットちゃんの位牌入れる文字は、「戒名」「没年月日」「没年齢」「メッセージ」などがあります。

戒名

人の場合の「戒名」は、住職や僧侶から故人に与えられる名前です。ペットちゃんの場合は戒名がないため、生前につけていた名前をそのまま刻むことが一般的になっています。表の一番真ん中に大きく入れることが多いです。

没年月日

ペットちゃんが亡くなった日です。西暦ではなく元号を表面に漢字で書くのが一般的です。

没年齢

ペットちゃんが亡くなった年齢です。こちらは裏面に入れることが多いです。

メッセージ

「今までありがとう」「感謝」などメッセージを入れることができるタイプの位牌もあります。

写真

写真を入れることができる位牌もあります。元気だったペットちゃんを思い出すような写真を選びましょう。

位牌の選び方

位牌の選び方

位牌といえばシンプルなものをイメージされる方も多いと思いますが、ペットちゃんの位牌はとてもカラフルで可愛いものもたくさんあります。種類もたくさんありますので、悩んでしまうこともあるでしょう。

この章では位牌の選び方をご紹介します。

素材

位牌といえば木製をイメージされる方も多いと思いますが、木製のほかにアクリル製やクリスタル製の素材のものもあります。人間のように宗教や細かい決まりなどもないため、ご自宅に飾っていても可愛いものを選ばれる方が多いです。

形・デザイン

位牌の形は「正方形」「ハート型」「動物の形」「ダイヤモンドカット」など数多くあります。また、時計になっているものやオブジェのようなデザインもあり、好みの形やデザインのものを選ぶことができます。

大きさ

どの場所に位牌を置くか決めている場合は、置き場所に合わせた大きさの位牌を選びましょう。

購入してから「入らなかった」ということのないように、事前にサイズを測っておくといいでしょう。

入れられるもの

「位牌にメッセージや写真を入れたい」場合は、入れたいものを納められる位牌を選びましょう。

やっぱり写真を入れたい」と後から思っても位牌は何度も簡単に変えるものではありません。

手作り

どうしても気に入るデザインがない場合や、愛するペットちゃんのために気持ちを込めたいという場合は位牌を手作りすることもできます。木材やガラスなどを加工して世界に一つだけの位牌を作れば、ペットちゃんも喜ぶはずです。

値段

位牌の種類は数多くあり、基本的にデザインが凝った高額です。高ければいいというものではないので、事前に予算を決めて選ぶようにしましょう。デザインや値段などを総合して納得いくものを選ぶことが何より大切です。

納期

位牌は通販などでも数多く販売されています。オーダーメイドで名前などを入れてもらうため、届くまでに時間がかかることもあるため、購入する際は希望している日までに届くかどうか確認しましょう。

位牌を置く場所・置いてはいけない場所

位牌を置く場所・置いてはいけない場所

「実際に位牌を購入したけどどこに置けばいいか分からない」「位牌を置く場所を決めてからサイズに合わせて購入したい」という方も多いと思います。この章では、位牌を飾る場所についてご紹介します。

置く場所

リビング

「ペットちゃんが寂しくないように」と人が集まるリビングに置いてあげる方も多いです。

好きだった場所

ペットちゃんが生前好きだった場所に置ける場合は、そこに位牌を置いてあげてもいいでしょう。

寝室

大好きだった飼い主様が寝る寝室に置いてあげることで、ペットちゃんも安心して眠ることができるでしょう。

玄関

玄関に置けば「いってきます」「ただいま」と毎日欠かさず挨拶をすることができます。

飾ってはいけない場所

位牌の置き場所に決まりはありませんが、小さなお子様がいる場合は手の届かない場所に置くようにしましょう。落としてしまうと大切な位牌に傷が入ったり、お子様が傷を負ってしまったりする危険もございます。

また、日当たりの強いところに置いてしまうと、素材によっては位牌が変色してしまうことや火災に繋がる危険もあります。直接日光が当たる場所は避けるようにしましょう。

位牌を処分する場合

位牌を処分する場合

大切なペットちゃんの位牌でも「次に位牌を託す人がいない」などの理由で手放さないといけない場合もあります。

この章では位牌を処分しなくてはいけなくなった場合の方法についてご紹介します。

お寺で処分する

お焚き上げができるお寺にて、位牌を処分してもらうことができます。

お近くのお寺やお世話になっているお寺などに一度相談してみましょう。

お焚き上げ

位牌の永久供養やお焚き上げをしてくれる霊園や葬儀業者もあります。

位牌を管理することができない場合は一度検討してみましょう。

まとめ

ペットちゃんの位牌は必ず必要なものではありません。そのため、必要かどうかご家族で話し合って決めることが大切です。

位牌はペットちゃんと家族を繋ぐ大切なものです。置く場合はリビングや寝室など、また毎日出会えるような場所に置いてあげるのがおすすめです。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

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